賃貸について
所有者にとって有効な資産の運用や活用の方法として、また入居者側としてはグレードの高い暮らしが楽しめるとして分譲マンション賃貸が人気を呼んでいます。通常の賃貸物件とは違うメリットやデメリット、また気をつけなければいけない点についてまとめてみました。
転勤や家庭事情などで分譲マンションからの転居が必要になった際、または当初から投資目的で分譲マンションを賃貸利用するのが分譲マンション賃貸です。分譲マンションは購入者が長期間住むことを前提として建てられているので通常の賃貸マンションにはない、壁や床が厚いことによる防音性の高さや管理人常駐などの高いセキュリティ、充実した付帯設備が利用できるなどの数々の利点が入所者側にはあります。分譲マンション賃貸に関する一連の手続きは賃貸管理会社が代行することがほとんどです。
一般の賃貸物件でも入居者が代わる際には賃貸管理会社によるリフォームが入りますが、同様に分譲マンションを賃貸に出すにはリフォームが必要です。勿論プロによるリフォームになるので複数のリフォーム会社に見積もりを取るか、賃貸管理会社に相談しましょう。また給湯器や換気扇など壊れているものがあれば修繕が必要です。なお所有者が住居用として使用する場合も同様ですが、リフォームを行う際には管理組合の承諾が必要です。忘れてしまう方もいるので分譲マンション賃貸を行う際には早めに申請しましょう。
転勤などで一時的な分譲マンション賃貸を行う際には、期間を定めずに所有者側の都合で借家契約が終了できる定期借家契約となります。借りる側にとっては契約終了とともに退去しなければならず、原則契約の更新はできないため、不利な契約と言えます。その代わり賃料は通常の物件より数割安く設定されているため、期間を限定して借りる入居者が多いです。メリットとデメリット両方が大きい契約のため、所有者は事前に賃貸管理会社と綿密な打ち合わせが必要です。
一般的な賃貸物件の場合、大家が物件の責任を負うのは共用部のみです。外廊下の照明の交換は大家の費用負担(勿論入居者が支払う管理費から支払われることが多い)ですが、室内の照明の交換は入居者の負担となります。しかし分譲マンション賃貸の場合は基本的には室内の照明の交換も所有者の負担となります。ただ実際には、入居者側の使用によって劣化したための交換ですから、費用負担をどうするかは事前に賃貸管理会社に確認しておく必要があります。
分譲マンション賃貸は一般的な賃貸管理とは異なるため、場合によってはトラブルの原因ともなります。しかし違いをしっかり認識していざという時のルールをしっかり決めておけば、有効な資産運用になります。不明点は賃貸管理会社に相談しましょう。