その他
うちの近くに和風の居酒屋があったのですが残念ながら閉店し、その後にインドカレー店がオープンしました。
店構えは一緒なのでそのたたずまいでインドカレーか……と思っていたらそこも閉店になり次のお店はそのままでウナギ料理専門店になり何となくしっくり来たな、と思ったものです。
店舗や工場、美容室などテナントの前の入居者の厨房や壁紙、などの内装をそのまま引き継ぐ店舗の物件を居抜き物件といいます。
居抜き物件のメリットとしてはまず、前のテナントの設備、調度品、内装などが揃っているので飲食店では高価な調理設備や排気ダクト工事などが初期費用の多くを占めます。
しかしそれはとても高価であるので入居希望者にとっては初期投資を大幅に削減できるのは大きなメリットです。
また、開業までの時間を大幅に短縮することができます。
反対に、床や壁、天井の内装、家具、設備などが一切ない建物の躯体だけの状態をスケルトンと呼びます。
また、退去するテナント側にもメリットはあります。不動産賃貸借契約において、退去時の原状復帰は鉄則ですが、それは飲食店や店舗等においても例外ではありません。スケルトンにするとなると100~200万単位で費用がかかってきますので、同業態やコンセプトの近い店舗に「居抜き」で借りてもらうことは、前テナント―オーナーが退去にかかる工事費等を削減し、場合によっては造作譲渡料も受け取ることができるというメリットがあります。
居抜き物件のデメリットとしていえることは、例えば飲食店の後にまた飲食店を開くのはいいのですが経営不振で閉店した場合そのイメージを引きずってしまうということが言えるので注意が必要です。
業種や業態が似ているならば注意しましょう。
オーナーさんに閉店の理由を尋ねてみるといいでしょう。
また、前入居者から引き継いだ冷蔵庫、製氷機など設備については入居したとたん故障したりしてかえってお金がかかるということも可能性としてはあります。
特に、飲食店の場合では、水回りである厨房やトイレの改装が難しいケースが多く、引き継いだ設備が古く、実際には使えないといったこともあります。その場合、新たに買い足す必要が出てくるため、結果的に造作譲渡料以外に新たに造作工事費が発生してしまいます。
その設備が何年使われていたかこれもオーナーに確認する必要があります。
飲食店や美容室など初期投資が必要なお店を開業するときは居抜き物件は費用的には大きなメリットがあります。
上手に設備を活用して開業へのステップアップができるといいですね。