相続について
亡くなった方のマンションを相続することになった場合、その後の手続きをどうすれば良いのかわからないという方も多いでしょう。実際に、不動産相続には様々な手続きが必要です。そこで今回は、遺産相続の中でも不動産を相続した際の手続きや必要書類について紹介します。
“相続制度とは、民法において個人が死亡した場合に、残った遺産の権利義務をその子供や配偶者に承継する制度のことです。遺産を引き継ぐためには、死亡届の提出や遺産の名義変更など多くの手続きが必要となっています。
遺産の中でもマンションや一軒家などの不動産を相続する場合、相続人となる方は、10ヶ月以内に相続人の確定、不動産名義の変更、不動産会社に売却依頼、相続税の申告と納付など様々な手続きを行う必要があります。”
“不動産を相続するためには、最終的に不動産名義を変更する必要があります。この手続きを行うために、遺産分割協議書や不動産固定資産評価証明書、相続人全員の印鑑証明書や死亡人の戸籍謄本など、多くの書類が必要となります。
これらの書類を用意する際に、最初に作成すべき書類が遺産分割協議書です。これは、相続人が複数いる中で誰がどの遺産を相続するかを決めた内容の書類です。遺産相続の際には、多くの場面でこの書類が必要ですので、最初に相続人全員と話し合って作成しておきましょう。”
“基礎控除とは、相続した遺産総額のうち、定められた金額より少ない金額だった場合は、相続税が非課税になるという制度です。基礎控除額を計算する場合、定められた金額と相続人の人数によって算出することができます。
この定められた金額は、数年に一度変更される傾向にあり、最近では平成27年に金額が法改正により変更になりました。今後も、金額が改正される可能性があるため、こまめに情報をチェックしておくと良いでしょう。”
“配偶者控除とは、夫婦で相続人となった時に適用される制度で、配偶者の相続税を軽減するものです。配偶者控除が適用されるには、婚姻届を提出しておく必要があります。提出すれば、たとえ夫婦になった期間が1日であっても配偶者控除が適用されます。
また、配偶者控除による税の軽減を受けるためには、申告期限までに相続分を決めて申告書を国税局に提出する必要があります。もし相続分が決まらない場合でも、3年以内に申告を行えば配偶者控除を受けることができます。”
遺産相続を行うためには、様々な場所で手続きが必要となります。期限は10ヶ月と長いですが、早めに必要書類を作成しておくことが大切です。また、必要な時には相続税を専門とする税理士の方に遺産相続を依頼するのも一つの手です。相続人の方としっかりと話し合った上で、ストレスのない相続手続きを行いましょう。